REPORTS | 第9戦・第10戦 スポーツランドSUGO

2026 第9戦 菅生 CHクラス決勝レースレポート

タイヤ選択がドラマ演出、酒井涼が初優勝! 落合蓮音、熊谷憲太も表彰台へ

 全車がレインタイヤで戦ったINDPクラスの決勝から約20分後、チャンピオンクラス(以下CHクラス)の第9戦決勝はオンタイムの午前9時05分のコースインとなった。



 しかし、この時点でほとんど雨は降っておらず、コースインの段階でもレインタイヤとドライタイヤに各車選択が別れることに。さらにダミーグリッド上でも何台かがレイン→ドライ、あるいはその逆にドライ→レインへとタイヤ交換をするなど、フォーメーションラップのスタート直前まで各陣営が頭を悩ませることとなった。



 金曜に行われた公式予選で自身初となるポールポジションを獲得した塩田惣一朗、そして6連勝中のポイントリーダー白崎稜がフロントロウに並び、これに濱邊誠己、酒井龍太郎、中井陽斗、鈴木悠太までがトップ6のグリッドに並んで迎えた決勝。このトップ6の中では濱邊のみがドライタイヤを選択し、その他はレインタイヤを履いてスタートも、その後方ではドライタイヤとレインタイヤが入り乱れる中、各車スタートを迎えた。


 レッドシグナルが消えると、やはりまだ濡れている路面ではレイン勢に分があり、塩田、白崎に続いて3番手で1コーナーに向かった濱邊のインに中井が飛び込み、ややアウトにはらんだ濱邊はポジションを守れず、酒井龍太郎の後塵をも拝することに。
 すると3コーナーで濱邊はスピン、さらにシケイン立ち上がりで鈴木悠太に鈴木恵武が追突してしまい、鈴木悠太がスピン。なんとか後続はさらなるアクシデントを避けたものの、鈴木悠太は最後尾に後退してしまう。




 波乱のオープニングラップを終え、トップは塩田。これに白崎、中井、酒井龍太郎が続くが、5番手に浮上したのは酒井涼。これに鈴木恵武、酒井翔太、三浦柚貴、豊島里空斗、熊谷憲太が続くトップ10となるが、この中で酒井涼、熊谷はドライタイヤ。しかし、まだこの時点ではレインタイヤ勢のペースが良く、ドライを履く酒井涼は前を行く酒井龍太郎と4秒以上のギャップが空いている状況であった。




 しかし、2周、3周と周回が進むにつれ、急激に路面状況が改善していくこととなり、徐々にレインタイヤ勢のペースが1分31〜32秒で頭打ちに。すると、酒井涼をはじめとするドライタイヤ勢が息を吹き返すこととなり、セクタータイムに赤がつき始める。
 濡れたラインを選んで周回するレインタイヤ勢に対し、徐々にグリップを得ていくドライタイヤ勢。その最上位につける酒井涼は、ついに5周目に1分30秒410と、レインタイヤ勢のラップを2秒近く上回るファステストラップをマークするに至り、戦況は一変する。



 ペースに勝る酒井涼は瞬く間に開いていたギャップを削り取ると、酒井龍太郎に迫っていく。レインタイヤ勢の中でもタイヤの消耗か、セットアップの違いによる影響か、ペースの差が顕著となり、8周目には2番手の白崎、3番手の中井を酒井龍太郎がオーバーテイクも、その背後に続いた酒井涼も白崎、中井を攻略。これにより、トップ3はレインタイヤを履く塩田と酒井龍太郎、そしてドライタイヤを履く酒井涼となった。



 しかし、どんどん好転していく路面ではドライタイヤの優位は圧倒的で、酒井涼は9周目の3〜4コーナーで酒井龍太郎をパスし2番手に浮上すると、その勢いのまま塩田をも捕らえ、ついにトップに浮上することに。



 この頃、同様に猛然とポジションを上げてきていたのは同じくドライタイヤを選択していた落合蓮音。この時点で白崎に次ぐ6番手に浮上してきていた落合も、レインタイヤでペースに苦しむ白崎、中井、塩田を次々にオーバーテイクすると、10周目には酒井龍太郎に続く3番手にまでジャンプアップ。さらにペースに勝る落合は11周目の最終コーナーで酒井龍太郎をも捕らえ、ついに酒井涼に次ぐ2番手に浮上する。

 この落合の後方では、同じくドライタイヤを履く熊谷が同様にポジションを上げ、11周目には5番手、12周目には4番手、さらに13周目には3番手にまで躍進。4番手にもドライタイヤを履いて追い上げてきた百瀬翔が続き、トップ4がドライタイヤ勢に。レインタイヤ勢の最上位は5番手に踏みとどまる酒井龍太郎という状況となった。



 13周目に1分25秒769のファステストラップをマークするなど、2番手を行く落合の方が、わずかにトップの酒井涼のそれを上回っていたが、この時点で酒井涼は9秒近いマージンを得ており、このまま酒井涼が独走優勝を果たすかと思われたが、なんと13周目の馬の背で三浦と翁長実希が接触、翁長のマシンがグラベルにストップしてしまったことで、セーフティーカーが入る。



 これで酒井涼のセーフティーマージンが無くなり、優勝の行方が不透明になったかと思われたが、残り周回が少なく、最後までセーフティーカーのランプは消灯することなく、ファイナルラップを迎えたことで、追い越し禁止のままチェッカーに。



 この結果、酒井涼が逆転で今季初優勝を飾り、2位に落合、3位に熊谷が入ることに。4位に百瀬、5位にレインタイヤ勢の最上位を守った酒井龍太郎、そして6位にドライタイヤで順位を上げた五十嵐文太郎が続くこととなった。



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