REPORTS | 第13戦・第14戦 モビリティリゾートもてぎ

2025 第13戦・第14戦 もてぎ予選レポート

第13戦予選で新原、第14戦予選で佐藤がポール獲得、INDPではKEN ALEXがダブルPPを奪う

 FIA-F4選手権今季最終大会の公式予選が行われる11月1日土曜のモビリティリゾートもてぎは、朝から快晴で眩しい日差しに包まれたものの、コース上は前夜の雨の影響が色濃く残り、ところどころ乾き始めてはいたものの、ほぼ全面に渡って黒く湿ったいわゆるダンプコンディション。これを受けて、午前8時からのチャンピオンクラス(CHクラス)公式予選に向けてはWET宣言が発出されることとなったが、徐々にコース状況が好転することが予想されたことから、CHクラスクラスは出走した27台すべてがドライタイヤを装着してのコースインとなった。



■チャンピオンクラス予選



 オンタイムの午前8時開始となったCHクラスの公式予選。前述したようにダンプコンディションながら、各車ドライタイヤを装着していることもあり、コースイン直後は各車慎重な周回となるが、それでも逆転タイトルを狙う鈴木斗輝哉は序盤からプッシュ。上位陣が2分11秒台を刻んでいる2周目に2分10秒082をマークしモニターのトップにつける。
 鈴木斗輝哉はさらに翌周、2分07秒783にトップタイムを押し上げるが、徐々に周囲もタイムを上げ始め、梅垣清、菊池貴博、百瀬翔らが僅差で鈴木斗輝哉に続いていく。



 4周目に入り鈴木斗輝哉が2分05秒831へとタイムアップも、白崎稜も2分05秒913で2番手、ポイントリーダーの佐藤樹も2分06秒258ながら3番手と、徐々に上位陣のタイム差が拮抗し始めることになるが、集団の後方でアタックしていた新原光太郎が2分05秒395を叩き出し、ここで初めて鈴木斗輝哉に代わってモニターの首位に躍り出る。





 セッション半ばを過ぎた午前8時11分には、徐々に乾き始めるコース状況もあり、鈴木斗輝哉が2分03秒763で再びトップに返り咲くと、梅垣が2分03秒800で2番手、白崎が2分04秒228で3番手とタイム更新が続いたが、またも新原が2分03秒579でトップを奪い返す。





 こうした展開は翌周も続き、鈴木斗輝哉が2分02秒661で首位奪還、白崎、佐藤が2〜3番手につけるも、再び新原が2分02秒600でトップに。さらに残り5分を切った午前8時15分にも鈴木斗輝哉が2分01秒842をマークし首位に立つものの、新原が2分01秒822でこれを塗り替えるなど、超のつくほど僅差ながらも目まぐるしい首位攻防戦が展開される。




 しかし、セッション終盤にさらに路面状況が向上すると、佐藤が2分00秒637で逆転し首位に。鈴木斗輝哉が2分00秒692で2番手、梅垣が2分00秒770となってチェッカーが提示されるも、ラストアタック勝負となった結果、新原が2分00秒232を叩き出して再逆転でトップタイムをマーク。2分00秒299を刻んだ白崎が2番手、鈴木斗輝哉が3番手、佐藤が4番手となった。

 この結果、ベストタイム順となる第13戦予選では新原がポールポジションを手にし、白崎、鈴木斗輝哉、佐藤、三浦柚貴、洞地遼大までがトップ6となった一方、セカンドベストタイムで決まる第14戦予選では、佐藤が2分00秒637でポールシッターとなり、これに鈴木斗輝哉、白崎、梅垣、三浦、新原が続くグリッドとなった。








■インディペンデントクラス予選





 CHクラスの公式予選同様、WET宣言が出されて迎えたインディペンデントクラス(INDPクラス)の公式予選は、オンタイムの午前8時30分からのスタート。ここでも18台の車両全てがドライタイヤでのアタックに向かった。



 CHクラスの予選同様、まだ濡れている箇所の多い各車序盤はタイヤのウォームアップとコース状況の確認に集中する状況ながら、序盤からプッシュしていったのは逆転タイトルを狙う今田信宏と、2大会目のエントリーとなる清水康弘の2台。今田は3周目に2分03秒824でモニターの首位に立ち、直後に清水が2分03秒982で2番手に。これにKEN ALEX、赤松昌一朗らが続いていく。



 午前8時38分には、DRAGONが2分03秒932で3番手に浮上も、直後に清水が2分02秒721で首位に。KEN ALEXも2分03秒074で2番手とペースが上がり始める。しかし、この頃90度コーナーで小谷素弘がコースアウトを喫し、グラベルにストップしてしまう。
 翌周には多くの車両が自己ベストタイムを更新も、黄旗区間通過車両のタイムは採用されず、結局この小谷の車両回収のため、午前8時42分に赤旗が提示されることとなった。



 この赤旗中断時点では清水、KEN ALEX、今田、DRAGON、SAKAI WILLIAM、齋藤真紀雄がトップ6という状況で、僅か0.5ポイント差のポイントリーダーとしてタイトルを目指すKENTAROは2分05秒337の10番手と出遅れており、再開後の巻き返しに注目が集まる。



 セッションは午前8時45分、残り5分15秒で再開され、いったんファストレーンに並んでいた各車がいっせいにコースへ。
 コースイン直後はいったん冷えたタイヤに熱を入れるため、各ドライバーともにタイムアップはならなかったが、残り1分となった8周目に、まずはDRAGONが2分02秒036にタイムアップ、さらに今田が2分01秒269、清水が2分00秒902と次々とトップタイムが更新されていく展開となる中、KENTAROも2分01秒857で4番手に浮上を果たす。



 さらにラストラップにも必死のアタックを続けた上位陣だったが、ここで2分00秒748を叩き出したKEN ALEXが久々のトップタイムを獲得。これに清水、SAKAI WILLIAM、今田、KENTARO、そしてIKARIまでがトップ6に続く結果となった。



 これにより、ベストタイムで決まる第13戦予選ではKEN ALEXがポールポジション、清水、SAKAI WILLIAM、今田、KENTARO、IKARIが並び、セカンドベストタイム順となる第14戦予選でも、KEN ALEXがポールを奪ってダブルポールに。2番手以下には清水、今田、KENTARO、DRAGON、SAKAI WILLIAMという顔ぶれが続いている。




To Top