インディペンデントクラス優勝のDRAGONとともに笑顔を見せた野村(右)が連勝
コースインの1時間ほど前から通り雨が降り、予期せぬWET宣言が出される中でスタート時間を迎えた第4戦決勝。しかしながら天候がそれ以上崩れることはなく、6月2日(日)午前8時40分にフォーメーションラップ開始となったこの11周の戦いにむけてレインタイヤを履く車両はなく、全車ドライタイヤでのレッドシグナルを迎えた。
曇天下のスタートとなった第4戦。#54佐藤凛太郎が1コーナーで4番手に浮上
レッドシグナルが消灯したのは午前8時44分。昨日に続いてのポールポジションスタートとなった野村勇斗はまずまずの動きだしを見せ、これに2番グリッドの森山冬星、3番手スタートの洞地遼大が順当に続いたが、4番グリッドからスタートの佐野雄城、5番グリッドの梅垣清はともに動き出しが今ひとつで、代わって6番グリッドから飛び出した佐藤凛太郎、8番手スタートの新原光太郎が1コーナーまでに佐野と梅垣の中央を割って4〜5番手に進出を果たす。
オープニングラップから各所で接近戦が展開されたが、3周目の1コーナーではトップ10入りを狙った熊谷憲太が大宮賢人に仕掛けるも、わずかにオーバーランしてポジションは変わらず。一方その背後では佐藤樹が白崎稜をかわすが、3周目には2番手森山が2分08秒560のファステストラップを刻んでトップ野村との間合いを詰めるも、トップ10のオーダーは変わらない。
#50野村は終始安定したラップを刻んで連勝を果たした
しかし、この頃から4番手の佐藤凛太郎のペースが上がらず、3番手洞地とのギャップが大きくなると同時に背後の新原、梅垣以下がトレイン状態に。シケインの飛び込みで派手にブレーキロックをさせた佐藤凛太郎は、5周目の1コーナーでアウトから新原の先行を許す。続く6周目には1コーナーで9番手の卜部和久を大宮がパス、卜部は10番手に後退する。
レース後半に入ると、徐々に森山もペースに苦しみ野村とのギャップが拡大。背後の洞地に肉薄を許すことに。防戦を強いられた森山に対し、トップの野村は一気にギャップを拡大し連勝に向けて楽な展開となっていった。
一方5番手に後退した佐藤凛太郎は苦しい展開を強いられ、9周目には1コーナーで梅垣に並びかけられることに。ここでは梅垣がコースオフして難を逃れたが、シケインでは佐野と清水に相次いでオーバーテイクを許し後退。代わって佐野が5番手、清水が6番手に浮上。続く10周目には清水が佐野を1コーナーで捕え5番手を奪取。その背後では梅垣が佐藤凛太郎をかわし7番手に浮上する。
#51洞地の猛攻に耐えた#62森山が2位を死守
こうした後方での戦いをよそに、トップを快走し続けた野村はプレッシャーを受けることなく11周を走り切ってトップチェッカー。昨日に続いてポール・トゥ・ウインで鈴鹿での連勝を飾ることに。洞地の攻勢を凌ぎ切った森山が2位となり、あと一歩のところに迫った洞地が3位で連日の表彰台に。4〜6位には新原、清水、そして佐野が続くこととなったが、この第4戦は2022年の富士での第6戦以来、約2年間、25戦ぶりにセーフティーカー導入のないレースであった。
鈴鹿で連勝を飾った野村。2位森山はランキングも2位に再浮上となった
#30DRAGONがインディペンデントクラスで今季2勝目
さて、ポールポジションにDRAGON、2番グリッドに今田信宏と、前日とは並びが逆になった第4戦でのインディペンデントクラス。2列目にはKEN ALEX、鳥羽豊、3列目には中島功と植田正幸が並んでの注目のスタートとなった。
序盤は#63鳥羽が迫るも、#44今田は堅実に2位をキープ
レッドシグナルが消えると、インディペンデントクラスの上位陣はまずまずのスタートも、チャンピオンクラスの出遅れ車両がDRAGON、今田と後続車両との間に挟まることに。クラス3番手には鳥羽が上がり、以下植田、KEN ALEX、中島、さらには齋藤真紀雄、仲尾恵史、KENTAROらが続くオーダーとなった。
2周目にはKEN ALEXをかわした中島が5番手に浮上。さらに3周目にはチャンピオンクラス車両をかわした鳥羽が今田の背後に迫るが、鳥羽は5周目にコースオフを喫して大きくポジションダウン。代わってインディペンデントクラスの3〜4番手には中島、植田が上がってくる。
最後は今田に迫った中島が3位を得た
しかし、トップのDRAGONと2番手で追走する今田のギャップは僅差ながらテール・トゥ・ノーズとまではいかず、結局そのままDRAGONが逃げ切って今季2勝目をマーク。今田は連勝こそ逃したが、2位での連日の表彰台に。また、最後は今田にコンマ6秒差にまで迫った中島が3位に入り、初の表彰台獲得を果たした。
また、4〜6位には植田、齋藤真紀雄、鳥羽が続いている。
DRAGON、今田のB-MAX勢が1-2。3位となった中島はこれが嬉しい初の表彰台に