予選3番手からの逆転勝利を飾った野村勇斗
またしても下り坂の予報が出される中、迎えたもてぎ大会に急遽盛り込まれることとなった第11戦。前回AP大会では悪天候のために中止となっていたが、この日のもてぎも前夜からの雨により、完全なウェットコンディションでの戦いとなった。
とはいえ、時折激しく降っていた雨がコースインの頃には小康状態となり、全車がレインタイヤでダミーグリッドに着いた時点では、ほぼ僅かな霧雨といった状況に。これを受けて、レースは久々のスタンディングスタートで行われることになった。
午前8時15分、フォーメーションラップがスタート。各車ゆっくりとレインタイヤに熱を入れつつ1周を終えると、午前8時19分にレッドシグナルが消灯し、いよいよ13周の戦いの火蓋が切って落とされた。
第11戦決勝オープニングラップ。先行した#16新原に#50野村が迫る
ポールポジションの洞地遼大の動き出しを上回り、好スタートを見せたのは2番グリッドの新原光太郎。さらには3番グリッドの野村勇斗も同じく好スタートで洞地をかわすと、1コーナーでは新原の背後の2番手に。3番手洞地の背後では大宮賢人と白崎稜が4番手を争う。
トップに立った新原はクリアな視界の中、リードを築くかと思われたが、その新原に猛然と襲いかかったのは野村。3コーナーでインを突く野村に対し、新原はなんとか4コーナー立ち上がりでポジションを守るが、今度は5コーナーでも野村がインを奪う。再びクロスラインで立ち上がりにトップを守ろうとする新原だったが、野村は130RからS字にかけて新原と併走すると、V字コーナーでトップをもぎ取ることに。これに洞地、大宮、そしてするするとポジションを上げてきた佐野雄城、佐藤樹が続いてトップ6を形成、さらには白崎、清水啓伸、卜部和久、梅垣清までがトップ10という状況となった。
2番手に後退した新原だったが、野村の後陣を拝した直後のヘアピン進入では洞地にインを突かれ、さらに3番手に後退。新原は90度コーナーでもコースオフ。背後には大宮をかわして4番手に躍進した佐野が迫る。
2周目の1コーナーで佐野は新原のインに飛び込むと、立ち上がりでアウトで粘ろうとした新原がコースオフ。ここで佐野が3番手に浮上し新原は4番手に後退、さらには背後に大宮が迫る。接戦の中でフロントノーズにダメージを負っていたという新原は、マシンコントロールに苦しみ防戦一方の展開を強いられる。
#51洞地は惜しくも2位。背後の#35佐野は追い上げての3位となった
新原にとってはさらなる苦境も想定されたが、インディペンデントクラスの車両が1周目の最終コーナー立ち上がりでスピンを喫し、イン側コース上でストップしてしまったことでセーフティーカーが導入されることに。これで大宮は追撃の手を緩めざるを得ず、新原は4番手を維持する。
野村、洞地、佐野、新原、大宮、白崎のトップ6の前にセーフティーカーが入り、車両回収が行われたが、その間にやや雨が強まり、このセーフティーカーランは7周終了時まで続けられ、レースは8周目からリスタートとなった。
このリスタートをトップの野村が落ち着いて決めた背後では洞地、佐野がポジション通りに続くが、新原、大宮、白崎は一団となっており、その後ろでは佐藤凛太郎が1コーナーでコースオフを喫してポジションを下げる。
4番手争いは激しさを極め、3コーナーで大宮が新原のインに飛び込むと4コーナーで4番手を奪うと、さらに5コーナーでは白崎が新原をとらえ5番手に。ペースに苦しむ新原はさらにヘアピンへの進入で梅垣の先行をも許すこととなり、7番手に後退を余儀なくされる。
ところが、ここで再び2コーナーでスピンアウト、グラベルにストップした車両があり、再びセーフティーカーが導入されることに。
この時点でレースの残り時間は約7分という状況で、結局このセーフティーカーランのままレース最大時間の30分が経過したことで、最後セーフティーカーはピットインしたものの、追い越し禁止の隊列のままチェッカーを受けることとなり、レースは10周で終了という形となった。
このためこの第11戦を制したのは野村で、今季4勝目。2位に洞地、3位に佐野が続き、大宮、白崎、梅垣が4〜6位と続いたが、この第11戦は10周のタイムレースとなったが、周回数の75%を完了していることからレース成立フルポイントという結果となっている。
不安定な雨量とアクシデントの影響でセーフティーカーランが続いた第11戦は野村、洞地、佐野が表彰台に
インディペンデントクラス優勝の#30DRAGON。スタートで#44今田の先行を抑えたのが大きかった
一方インディペンデントクラスでは、オープニングラップからアクシデントが続出する展開となってしまった。
ポールポジションはDRAGON、クラス2番手に今田信宏、以下植田正幸、KENTARO、KEN ALEX、鳥羽豊が3列目までに並ぶというグリッドで迎えたインディペンデントクラス。レッドシグナルが消えると、スタート出遅れたチャンピオンクラスのマシンを避けながら、DRAGONに今田が並びかけるように1コーナーへ。その後ろでは植田、KENTARO、鳥羽らがポジションを争う形となったが、その背後では2コーナー立ち上がりでKEN ALEXがスピン、これと接触した中島功、大山正芳が影響を受ける形で同様にスピンを喫し、KEN ALEXは接触の影響でリヤウイングに大きなダメージを負うことに。
なんとかこの3台は最後尾でレースに復帰を果たすが、上位争いからは脱落することとなってしまう。
#63鳥羽豊は3番手でチェッカーも、ペナルティーで降格に
オープニングラップはDRAGON、今田が1-2で通過も、その後方で最終コーナーを立ち上がったKENTAROがスピンを喫してしまい、インディペンデントクラスの3番手以下には鳥羽、植田、IKARI、齋藤真紀雄、赤松昌一朗、佐々木祐一、大阪八郎、YUGOと続き、この後ろにKEN ALEXら3台がつけるというオーダーとなったが、このKENTAROの車両を回収するためにセーフティーカーが入り、レースは一時小休止。
8周目にはレースがリスタートとなったが、DRAGONがトップを守り、今田、鳥羽、植田、齋藤、赤松らが続くも、すぐさま2度目のセーフティーカーが登場したことで、その後大きな順位変動のないままレースは終了に。
この結果、DRAGONが優勝で今季4勝目をマーク。今田が2番手、鳥羽が3番手でチェッカーとなったが、鳥羽は最初のスタートの際に手順違反があったとして10秒加算ペナルティーを受けたことで9位に降格され、植田が3位に。以下齋藤、赤松、佐々木が4〜6位となった。
4勝目をマークしたDRAGON。2位に今田信宏、3位に植田正幸が続いた