10月18日土曜のオートポリスは、早朝から爽やかに晴れ渡り気持ちの良い秋晴れ。クラス別に決勝レースが実施されることとなった今大会、まずは午前8時からインディペンデントクラス(以下INDPクラス)の第11戦決勝レースのコースインが開始された。
ドライコンディションとなったこの第11戦。前日に行われた公式予選の結果、ポールポジションは前戦から連続ポール獲得と波に乗るKENTARO。2番手に今田信宏、3番手には今大会初参戦の清水康弘が続き、4番手には植田正幸。さらに5番手にKEN ALEXが続き、ポイントリーダーのDRAGONは予選で今ひとつタイムが伸びず6番グリッドからのスタートとなった。
午前8時18分、レッドシグナルが消灯。各車がスタートを切る中、フロントロウ2台はまずまずの動き出しながら、2列目以降の車両がさらに好ダッシュを見せ、1コーナーではKENTAROがトップを守り今田が2番手で追走も、その背後に清水、植田、KEN ALEX、DRAGONがひしめく状況に。
この上位陣の位置取り争いの中で、2〜3コーナーではDRAGONがKEN ALEXの前に出て5番手に浮上、さらに4番手植田に並びかけようとするが、ここは自重し、KENTARO、今田、清水、植田、DRAGON、KEN ALEXというトップ6でオープニングラップが進む。
オープニングラップの最終コーナーでSAKAI WILLIAMがスピンアウトを喫し、グラベルにスタックしたものの、素早く車両が移動されセーフティーカーは出ないまま、レースは2周目に。KENTARO、今田に次いで3番手でFIA-F4での初戦を戦う清水だったが、序盤のペースに苦しみ植田の猛攻にさらされる。2周目の1コーナー、3コーナーではなんとか3番手を死守したものの、第1ヘアピンへのアプローチで植田に並ばれ先行を許すと、さらに第1ヘアピンの立ち上がりではDRAGONの後塵をも拝することとなり、植田が3番手、DRAGONが4番手、清水は5番手にドロップしてしまう。
こうした攻防の間に、トップ2は後続を引き離し2周目を終えた段階で、2番手今田と3番手植田とのギャップは早くも2秒7に開く。トップ2の攻防は拮抗しており、コンマ9秒差のまま序盤戦が続いて行ったが、トップ2のペースは1分55秒台半ばで安定しており、DRAGONを警戒しつつ周回する植田とのギャップは4周で3秒3ほどに拡大し、結果的にKENTAROと今田によるマッチレースの様相となっていった。
しかし、5周目にKENTAROが1分55秒305とファステストを更新したのに対し、今田が1分55秒9とラップを落としたことで、トップ2のギャップは一気に1秒6に広がると、6周目には1秒7、7周目には2秒に拡大していくこととなり、レース終盤には最大2秒8にまで広がることに。
この間、後半ペースに苦しんだ4番手DRAGONの背後には、競り合いながらペースを上げてきた清水とKEN ALEXが迫るが、KEN ALEX、そして10番手を争っていた齋藤真紀雄の2台にはスタート手順違反による5秒加算のタイムペナルティーの裁定が下されており、事実上はDRAGONと清水による4番手争いという展開となるが、ここは最後までDRAGONが凌ぐ格好となった。
結局、最後はややペースを落としたものの、KENTAROは1.5秒差で盤石のポール・トゥ・ウインで13周を逃げ切り、今季5勝目。2位は一歩届かなかった今田。3位には植田が入り、4〜6位にはDRAGON、清水、そしてタイムペナルティーで7位に降格となったKEN ALEXに代わり、赤松昌一朗が6位という結果となった。