スタートで逆転、自らの戴冠を勝利で飾った野村勇斗
ピットウォークが終わった午後零時30分にコースインが開始された第7戦決勝は11周の戦い。このレースで5位までに入れば明日を待たずにチャンピオンを獲得することとなる野村勇斗は、予選2番手を獲得も、その野村を逆転する可能性を唯一残しているチームメイトの洞地遼大がダブルポールを奪っているだけに、非常に多くの注目を集めることとなったこの第7戦。
オンタイムの午後零時45分にフォーメーションラップがスタートも、12月のレースということで今大会設定された2周のフォーメーションを終え、いよいよ午後零時52分に戦いの火蓋が切って落とされた。
第7戦決勝のスタートシーン。イン側の#50野村がすでに先頭に立つ
レッドシグナルが消えると、良い反応を見せたのはポールシッターの洞地ではなく野村。野村は労せず1コーナーで首位に立つが、さらに予選3〜4番手の新原光太郎と佐野雄城も鋭く加速したことで1〜2コーナーからS字進入にかけて洞地を含めた激しい2番手争いが展開された結果、2番手に佐野が浮上。洞地は3番手に後退、新原が4番手という形となった。
野村、佐野、洞地、新原のトップ4の背後には森山冬星、大宮賢人、佐藤凛太郎、清水啓伸、梅垣清、白崎稜が続きトップ10を形成しオープニングラップを終えるが、上位陣は拮抗した状況が続く。各車コンマ数秒〜1秒前後のギャップで隊列となり、なかなか互いに仕掛けることが難しい展開となっていたが、なんと4周目にインディペンデントクラスで上位争いをしていたDRAGONが130Rでコースアウト。グラベルにスタックした車両を回収するために、セーフティーカーが導入されたことで、上位陣のギャップはさらにリセットされることに。
#35佐野も1周目にポジションを上げて2位。背後の#51洞地は悔しい3位となった
6周目にセーフティーカーが消灯し、リスタートは7周終了時/8周目から。ここでトップの野村は背後のプレッシャーにも負けず、冷静にリスタートを決めてトップをキープ。佐野、洞地、新原らのオーダーも変わることなく、再び接近戦が展開されることとなったが、なんとこの周回でヘアピンコーナーでインディペンデントクラスの2台が接触。KENTAROと中島功の車両がグラベルにストップしたことで、再びセーフティーカーが導入されてしまう。
このセーフティーカーは10周目に消灯。ラスト1周の攻防が展開されることとなったが、ここでも野村はリスタートを決める。前回よりはうまく間合いを詰めていた佐野だったが、1コーナーで並びかけることは叶わず、オーダー変動ないままファイナルラップを逃げ切った野村が優勝。残り1戦を残して、2024年のドライバータイトルを手中に納めることとなった。
2位には佐野が入り、逆転タイトルは叶わなかった洞地は3位に。以下、新原、森山と続き、ファイナルラップに大宮との競り合いを展開した佐藤凛太郎が最後の最後に6位を手にすることとなっている。
野村、佐野、洞地と2024年の上位ランカーがこの第7戦でも表彰台に
インディペンデントクラスで今季2勝目の鳥羽豊。スタートから完勝劇を演じた
一方インディペンデントクラスでも、ランキング首位のDRAGONが今田信宏に対して23.5ポイント差でタイトルに王手をかけている状況で迎えた第7戦であったが、こちらは予想外の展開となった。
予選では鳥羽豊が今季初ポールを獲得し、2番手にはKEN ALEX。予選3番手を得たのは逆転の可能性を持つ今田で、注目のDRAGONは4番手KENTAROに次ぐ予選5番手。こうした上位陣のオーダーで迎えたスタートで、抜群の動きだしを見せたのは鳥羽だった。鳥羽はインディペンデントクラスのトップをキープしたのはもちろん、チャンピオンクラスのマシンも数台オーバーテイクすることに成功する。
#44今田は勝利が欲しいところだったが2位。タイトル争いはどうなるか
こうしてチャンピオンクラスの“緩衝帯”をうまく築いた鳥羽に続いたのは今田。今田にかわされたもののKEN ALEXが3番手に続き、赤松昌一朗、そしてDRAGON、齋藤真紀雄がトップ6を形成するが、序盤は鳥羽が優位にレースをリードし、“緩衝帯”に阻まれて今田、KEN ALEX、赤松、DRAGON、齋藤らは拮抗した展開となっていく。
しかし、4周目の130Rへのアプローチで、赤松の背後につけていたDRAGONが右側のタイヤをダートに落としたか、スピン状態となってコースアウトしてしまい、グラベルにスタックしてしまう。
ポイントリーダーのまさかのリタイア劇により、セーフティーカーが入るが、リスタート後も鳥羽の優位は変わらず。しかし、リスタート直後の8周目、7番手を争っていた中島功とKENTAROが接触してしまい、両者はグラベルにストップ。このために再度セーフティーカーが導入されることとなったが、この時点でのオーダーはトップに鳥羽、チャンピオンクラス2台を挟んで今田が2番手、3番手にKEN ALEXがつけていたが、KEN ALEXにはジャンプスタートがあったとしてドライブスルーぺナルティーの裁定が下されたため、3番手には赤松が浮上し、これに齋藤が続く形となっていた。
#40赤松は初表彰台。#30DRAGONは無念のリタイア
そして迎えたラスト1周のリスタートでも、鳥羽はポジションを守って辛くも逃げ切ったものの、このラストラップのリスタートでインディペンデントクラスをかわした今田が鳥羽に肉薄し、最後コンマ2秒差にまで詰め寄るなど2位の今田が逆転タイトルと勝利への貪欲な姿勢をいかんなく発揮する形となった。
トップ2にはやや水をあけらたものの、3位には初表彰台となる赤松が入り、以下佐々木祐一、IKARI、大阪八郎が4〜6位を手にした。
気になるインディペンデントクラスのチャンピオン争いは、DRAGONがリタイアでノーポイントとなった一方、今田が2位で18ポイントを加算したことで、両者の差は5.5ポイントに縮まることとなり、今季最後の戦いとなる明日の第8戦に持ち越されることとなっている。
優勝の鳥羽と2位に入った今田、そして赤松が初の3位表彰台に