REPORTS | 第8戦・第9戦・第10戦 スポーツランドSUGO

2025 第10戦 SUGO 決勝レースレポート

佐藤樹がポール・トゥ・ウインで5勝⽬を飾る INDPは今⽥信宏が同じくポール・トゥ・ウイン

佐藤樹がポール・トゥ・ウインで5勝⽬を飾る INDPは今⽥信宏が同じくポール・トゥ・ウイン

前夜に再び⾬が降ったことで、⿊く湿ったウェットパッチが所々に残る微妙なコンディションとなった9⽉21⽇(⽇)のFIA-F4選⼿権第10戦。しかしながらライン上は乾いており、午前9時のコースインでは全⾞がドライタイヤを装着してダミーグリッドへ向かったが、⼀部イン側グリッド上にウェットパッチが多く残る状況に、公平性の観点より昨⽇同様にセーフティーカー先導によるスタートが選択された。

第8戦決勝中のベストラップ順で決定されたこの第10戦のグリッドは、ポールに佐藤樹、2番⼿に鈴⽊⽃輝哉、3番⼿に⽩崎稜、4番⼿に梅垣清、5番⼿に熊⾕憲太、6番⼿に百瀬翔という上位陣の顔ぶれとなった。

佐藤樹がポール・トゥ・ウインで5勝⽬を飾る INDPは今⽥信宏が同じくポール・トゥ・ウイン

午前9時15分、セーフティーカー先導で1周⽬がスタートとなり、昨⽇同様に2周⽬にセーフティーカーが消灯。本格的なレーススタートは2周終了時3周⽬からとなった。

ここでうまく加速を決め、トップを守ったのは佐藤。昨⽇の第8戦、第9戦では同様のケースでことごとく前の鈴⽊⽃輝哉を追う⽴場であったが、この第10戦ではポールシッターということで、落ち着いてトップをキープ。これに鈴⽊⽃輝哉、⽩崎、梅垣、熊⾕、百瀬とグリッド順通りに追従する形で3周⽬を終えたが、このラップで早くも佐藤がコンマ9秒差をつけてレースをリードしていく。2番⼿鈴⽊⽃輝哉も3番⼿⽩崎には接近を許さず、なんとか佐藤に⾷らいつくが、1周コンマ2秒ほどずつ引き離されて⾏ってしまう。

こうした⾸位争いの後⽅ではコンマ数秒差の攻防が随所で展開されていたが、⼤きな順位変動のないまま周回が進んでいく。ところが、10周⽬のバックストレッチエンドで9番⼿の翁⻑実希と、これにインから並びかけた10番⼿の洞地遼⼤が接触。この2台がコース上に⽴ち往⽣したため後続が回避⾏動を余儀なくされたが、11番⼿につけていた酒井はここでポジションダウン。代わって武藤雅奈、豊島⾥空⽃が9〜10番⼿に浮上する。

佐藤樹がポール・トゥ・ウインで5勝⽬を飾る INDPは今⽥信宏が同じくポール・トゥ・ウイン

しかし、このアクシデント⾞両を回収するため、11周⽬にセーフティーカーが導⼊されることとなり、そこまでに2秒以上にリードを拡⼤していた佐藤はマージンをリセットされてしまう。

⼀⽅2番⼿の鈴⽊⽃輝哉にとっては千載⼀遇のチャンスと思われたが、13周終了時14周⽬からのリスタートでは、トップ佐藤がうまく加速し鈴⽊⽃輝哉は仕掛けることができず。その背後でSPコーナー出⼝でコースオフし梅垣にもチャンスが来たかと思われたが、ここでは⽩崎が3番⼿を守ることに成功。14周⽬に4コーナー先のシケイン⼊り⼝付近でKENTAROがバリアにクラッシュしたが、ここではセーフティーカーは導⼊はされず、順位変動はないままレースは終盤に突⼊した。

レース終盤、佐藤は再び2番⼿鈴⽊⽃輝哉を突き放し、1.5秒差で逃げ切って今季5勝⽬をマーク。⼀⽅破れはしたものの、鈴⽊⽃輝哉は2位。今⼤会2勝&2位⼀回と、⼤きな存在感を⽰した。また、昨⽇の第9戦に続いて⽩崎が3位表彰台を得た。

なお、4〜6位には梅垣、熊⾕、百瀬が⼊っている。

佐藤樹がポール・トゥ・ウインで5勝⽬を飾る INDPは今⽥信宏が同じくポール・トゥ・ウイン
佐藤樹がポール・トゥ・ウインで5勝⽬を飾る INDPは今⽥信宏が同じくポール・トゥ・ウイン

⼀⽅、インディペンデントクラス(以下INDPクラス)の第10戦は、今⽥信宏がポールシッター。KEN ALEX、KENTARO、⾚松昌⼀朗、DRAGON、齋藤真紀雄がトップ6に名を連ねた。

佐藤樹がポール・トゥ・ウインで5勝⽬を飾る INDPは今⽥信宏が同じくポール・トゥ・ウイン

本格的なレースが始まった3周⽬から、今⽥は安定したラップを刻みつつ、2番⼿で追⾛するKEN ALEXに付け⼊る隙を与えない。じりじりとギャップを拡げつつ逃げる今⽥に対し、KEN ALEXは背後からKENTAROのプレッシャーを受けていたこともあってか、6周終了時点ではトップ今⽥とKEN ALEXとのギャップが1秒に達することに。

KEN ALEXの背後では、コンマ数秒差でKENTAROが⾁薄。その⼀⽅で、KENTAROの背後には⾚松、DRAGONが僅差で追⾛してきている状況で、INDPクラスの上位陣も激しい攻防を続けていた。

ところが、10周⽬の⾺の背コーナー付近でチャンピオンクラスの2台が接触。ここでグリーン上にストップした⾞両の回収のためセーフティーカーが導⼊されたことで、INDPクラスもいったん各⾞間のギャップがリセットされることとなった。

13周終了時14周⽬のリスタートでは、今⽥がうまくトップをキープ、KEN ALEX、KENTAROが続くが、その背後でポジションを4番⼿に上げていたDRAGONが4コーナーでKENTAROにならびかけ、⽴ち上がりで先⾏する格好となったが、ここでアウト側で粘ったKENTAROの左フロントとDRAGONの右リヤが接触したことで、KENTAROはコースアウトしてバリアにクラッシュしてしまう。

佐藤樹がポール・トゥ・ウインで5勝⽬を飾る INDPは今⽥信宏が同じくポール・トゥ・ウイン

このアクシデントにより、セーフティーカーが導⼊されることはなかったが、INDPクラスのトップ6は今⽥、KEN ALEX、DRAGON、齋藤、⾚松、植⽥正幸というオーダーに。

そのまま今⽥は終盤までKEN ALEXに隙を与えずトップチェッカー。ポール・トゥ・ウインで今季2勝⽬を飾った。2位にはKEN ALEXが⼊り、3位にはDRAGON。以下、4位に齋藤、5位にはファイナルラップで⾚松を捕らえた植⽥が⼊り、⾚松は6位フィニッシュとなっている。

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